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 2014年01月 

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2013年と2014年の越年 

修理期間に、長い期間を要するのは部品調達に手間取ることがほとんどです。

ブログの更新が滞るのは、単に私の怠慢です

正規販売店のルートでは生産中止になり、入手不可能になった部品でも海外のパーツショップ等から、入手可能なものも多数有ります。

生産中止になっていなくても、正規販売店では時間が掛かるバックオーダーになっている部品も直接海外に注文したほうが早期に入手できることもあります。

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エキゾーストが取り外されているこのバイクは、年末からのお預かりで年越しでした。



     R100RS。

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普段あまり取り扱いの無いR100RSですが、基本的な構造は普段取り扱いの多いR100GSと似ています。
しかし外見以外でもエンジン内部も共通でない部品も数多くあります。



エンジンの異音についてのご依頼です。

動画入れてみましたが、どの音が異音か分かりにくいでしょうね。
                


「チャラチャラ」と聞こえてくる音が実際にはもう少しきつい音です。


この時点で、持ち込まれたオーナー様には可能性の高いと思われる箇所を何箇所か説明をさせていただき、これからもまだまだ乗りたいので、修復することとなりました。

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ヘッドカバー(タペットカバー)を取り外し、順番に分解しながら音の出所を探します。

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マルで囲った2箇所の隙間をタペットクリアランスやバルブクリアランス等と言い、車種により規定の数値に収めておくほうが調子が良いものです。
規定のクリアランスに調整されているのに、異音が出るようであれば違う箇所を疑わなくてはいけません。

今回は音の出方が不定期なのと、音の出所の場所がもっとエンジンの内側に聞こえたので、カムシャフトやオイルリフター(BMWではプランジャー)と呼ばれる部品を疑っての分解です。



エンジンのシリンダーヘッドの取り外し。

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R100RSやR100GSの2バルブ各車は吸入バルブと排気バルブは、それぞれの片側シリンダーに1個ずつの2本。
ツーバルブと呼ばれるゆえんです。

下の写真R1150GSのシリンダーヘッドを燃焼室側から見たところですが、吸入バルブと排気バルブがそれぞれ2本で、片側シリンダーで合計4本。
R1100シリーズ以降のボクサーエンジンの車両をフォーバルブ(4バルブ)と呼ぶゆえんです。

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下はこのRSのエンジンではありませんが2バルブでは2本のバルブ。

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    参考画像です。

取り外した2バルブボクサーエンジンの片側分のシリンダーヘッドとシリンダー。

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左側のシリンダーヘッドの上側にバルブスプリングが2本。
バルブが2バルブなので、バルブスプリングも2本。


ヘッドとシリンダーを取り外したエンジンには、ヘッドとシリンダーを固定するための、スタットボルトが残ります。

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このスタットボルトも、クランクケースのスタットボルト付け根側の ねじ山が破損することが時々あります。
締め付けトルクが過大な時にも起こりますが、そうでなくても破損することは経験上承知しています。

    このRSは問題なし。

4本のスタットボルトの下側の少し下に丸い穴が見えますでしょうか?





こんな穴が片側2個。

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手前の黒いパイプはフレームのダウンチューブです。
この穴の中にはオイルリフター(プランジャー)がそれぞれに入っています。


これがそのオイルリフター。

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取り出してみたところ、本来「ツルツル」であるべき表面が、「ガサガサ」に削れています。

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上側が先ほどの穴の奥に向いて入り、さらに奥にあるカムシャフトに触れます。


  角も「ザラザラ」どころか、無くなってますね。

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    この表面が接触しているのが・・・・


この奥に・・・・・    見えますでしょうか?

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やはりオイルリフターの表面と同じように「ザラザラ」の表面と、磨耗して高さが低くなっています。

この時点で異音の原因がカムシャフトとオイルリフターの可能性が高くはなりましたが、100パーセントではありません。
この部分が悪いのは事実ですが、ココから異音が出ていたと決定付ける証拠は何も有りません。

この状態でエンジンを始動できないのですから。


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オーナー様とご相談の上、各部をオーバーホールすることとなり、早速各部品の取り外し。



クランクシャフトの前側先端に小さいほうのギアが付、倍の歯数の大きなギアがカムシャフトの先端に見えます。

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クランクシャフト2回転で、カムシャフトは1回転。
4サイクルエンジン(フォーサイクルエンジン)はクランクシャフト2回転でピストンもシリンダー内を2回上下(ボクサーでは左右)。

吸入バルブと排気バルブはそのピストン2往復の時間に1回ずつ開閉します。
だから、カムシャフトは半分の回転です。


各部を取り外した出てきたカムシャフトと、先ほどのギア2個とカムチェーン。

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    オイルポンプも写ってます。


    カムチェーン

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    伸びていないでしょうか?



以前の画像ですが、伸びているカムチェーンと新品。

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    参考画像です。

下のリンク先にもカムチェーンの話が出ています。
     ↓
http://elfnoshippo.blog85.fc2.com/blog-entry-1323.html


取り外したカムシャフトですが、結構悪い状態でした。

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カムの山がオイルリフターのあたる部分が磨耗して低くなっています。

ロッカーアームを介してバルブを押し開けるので、低くなっている量以上に影響は大きいです。


上から見ると表面がかなり荒れています。

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オイルリフターの表面が悪くなったので、カムシャフトの表面が悪くなったのか又、その逆も考えられます。

そのどちらかのパターンだと根本的な原因はカムシャフトかオイルリフターの材質不良か表面処理の不良の可能性が高いと思います。


しかし、今回のリフターは写真のように2個に影響が出ています。

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オイル管理を怠り無く行っていたことを考えると、2個材質不良等で悪くなったと考えにくいので、他に原因があると疑ってみるべきでしょう。



そこで次に原因として浮かんできたのが、オイルポンプ。

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かなりの傷が入って油圧漏れが起こっていそうです。

ひょっとしたら、エンジンオイルが適温の状態で問題なくても、温度が上がった際に油圧低下による潤滑不良を起こしていたのかも?

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今回は年末にお預かりして、車両は越年となりましたが部品は海外からの取り寄せ分が意外と早く到着しました。

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オイルポンプの部品も到着。

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一式ではこれくらいの注文量でした。


    その中で、これはバルブガイド。

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先ほどのエキゾーストバルブとインレットバルブが高速で往復運動する場所に取り付きますが1台分で4個。


どの部分かというと・・・・・

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バルブスプリングの内側に見えるでしょう?


新品と同じ色の部品が。

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バルブガイドを新品に入れ替えて、バルブ研磨も同時に行いました。

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カーボン等の堆積物もキレイサッパリ。


カムシャフトとリフター(プランジャー)。

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「ツルツル」でしょう~~?

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現在RSは同時に行っているミッションのオーバーホールも順調にすすんでいます。

写真掲載にはオーナー様より了解を頂きました。
ありがとうございます。






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