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にがい経験と、BMW Motorrad の幸せ? 

さて、どこでしょうか?
これはエンジンを分解して、一部を拡大して撮影しました。
01-070620.jpg
なにやらクサビを打ち込んだように穴が開いています。
亀裂も入っています。


実はエンジンのカムシャフトを回すタイミングベルトが切れた
エンジンの内部です。
02-070620.jpg
右側がエンジンの前方なので1番のピストンに穴が開いています。
ピストンは折れたバルブの傘の部分で穴が開いたようです。


これはシリンダーヘッド側です。
03-070620.jpg
1番の燃焼室の排気バルブが折れています。
下の置いてあるのがそれです。
2番の燃焼室のバルブは折損は免れましたが、ピストンの頭と干渉し
曲がってしまいました。
隙間ができているのが分かるでしょう?

カムシャフトを回すタイミングベルトがエンジン始動中に切れると、
ピストンは動いているのにバルブが開いたままになるので、
車種によっては このようにピストンとバルブが干渉して大変な事に
なります。


これはベンツC250の5気筒のディーゼルエンジンです。
今でこそ珍しくはなくなりましたが、1気筒、4バルブを採用しています。
04-070620.jpg
何がおかしいか分かりますか?
このエンジンも1番と2番が壊れました。
原因はオーバーレブ。
エンジンが許容回転を超えて回りすぎました。
「そんなことがあるの?」と思われる方がいるかもしれませんが
実際に起こります。

下り坂でエンジンブレーキで引っ張ったのではありません。
もちろんシフトミスで低いギアに入ったわけでもありません。
そんなことはオートマティックミッション側が拒否します。

自分で回りました。
エンジンキーを切っても回り続けて、じわじわ回転が上がり
エンジン自身の力で破損しました。


拡大すると、右側2番の真ん中に付いているべき部品が無くなっています。
05-070620.jpg

下は高回転で割れた部品がディーゼルエンジン特有の圧縮の高い、
ピストンとヘッドのすきまの少ない部分に挟まり傷だらけに
なってしまいました。
09-070620.jpg

原因は、簡単に書くとオートマティックミッションオイルがエンジンオイルに
混ざり、走行中に油温が上がった時に混ざったミッションオイルが気化し、
ブローバイガスとしてエンジンに供給され、軽油燃料の供給が
止まった後も、気化したオイルが燃料に代わりになり、回転が上がると
気化するオイルも増えて、ますます止まらなくなりました。

そもそもの原因はオートマティックミッションに付いている小さな部品が
破損していたためですが、その部品は、ガソリンエンジンの部品としても
同じものが使われています。
圧縮比がディーゼルに比べて低く、エンジンキーを切ればイグニッションが
切れ点火しなくなるガソリンエンジンでは起こらないトラブルです。
もう一つガソリンエンジンでは起こらない理由として
このトラブルには、ディーゼル特有の噴射ポンプも絡んでいるからです。

ベンツ190Eのエンジンです。
こちらはタイミングベルトではなくチェーンを使っています。
06-070620.jpg
めったな事では切れません。
丸く囲んだ部分のシリンダー同士の隙間にスリットが入っています。
ここにも冷却水が回り温度が上がるのを防いでいますが、隙間が
ギリギリまでつめてあるからでしょう。

こちらは昔懐かしいBMW 3.0S 
「サンマルエス」と私たちは呼んでいます。
07-070620.jpg
6気筒ですがシリンダーとシリンダーの間隔が先に出てきたエンジン
に比べて広いのが分かりますか?

BMW 318tiですが、以前の1800ccのエンジンはタイミングベルト
をBMWも採用していましたが、このエンジンは昔に戻りチェーンです。
08-070620.jpg
このエンジンはウォーターポンプをよく交換しました。

タイトルににがい経験と書いたのは何故でしょうか?
それは2台のトラブルが私がお客様から預かった後で発生したからです。

1台目のタイミングベルトは走行距離がメーカー指定の交換距離の
2倍弱を走行し、タイミングベルトの交換作業のために入庫していました。
作業をするために車を移動させようと朝一番エンジンを始動した瞬間に
ベルトが切れてしまいました。

引き取り時に念押しをしていたのと先方の業者さんがそのあたりのことを
ご理解できている人だったので、助かりました。


もう一台のベンツは、お客様からの電話で
「アクセルを踏まなくても 勝手に走ってしまう」とのご依頼で
入庫して、検証のために実際に走行して症状が出ずに帰社して
エンジンを停止しようとギアをパーキングに入れたときに発生し、
ジワジワと回転が上がりどうしようもなくなりエンジンルームの中で
空気の取り入れ口をふさいでエンジンを止めましたが、ときすでに遅く
エンジンは破損していました。

この時もお客様は、
「私がそんな状態になっていたらどうなっていた事か」
と不幸中の幸いと言っていただき、救われた思いでした。

正規ディーラーや日本法人とも話をしましたが、上手くいかず
部品も日本に無く、あまり長くお客様を待たせるわけにも行かず、
結局エンジンを中古品に交換し、お客様にお返ししました。

2件のにがい経験の教訓は、
お客様に「もう危ないですよ」なんて言うときには
自分が乗っても危ない。
そして、お客さんがベルトを切っても、私が切っても
エンジンは壊れる。

お客様が言われる症状は本当に起こる。
ベンツの件は、お客様の
「アクセルを踏まなくても加速しだす」との言葉を
信じて対処できる準備をしてから、試運転を行なうべきでした。
私のどこかに信じていない部分があり、
「まずは乗ってみよう、そして異常が無いことを確認しよう。」
「きっとフロアーマットがアクセルにのっているのだろう?」
症状が出たときに対処できる用意が無ければ、危険なときもありますね。


「BMW Motorrad の幸せ」は、バイクのBMWにタイミングベルトの 車両は存在せず、チェーンかプッシュロッドです。
よほどのことが無い限りチェーンは切れません。

私たちが扱うボクサーエンジンは空冷です。
ウォーターポンプも漏れません。??
いや! 付いていません。

ご安心を!!!






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