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BMW R100GSパリダカール。試運転で分ることもある。 

かねてより、作業を進めていたR100GSパリダカが完成しました。?
試運転を兼ねて、ガソリンを入れてきます。

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一通り組み上げて、すべてが完璧なことは少ないものです。
特に製造後時間の経過している車両はなおさらです。

簡単なところでは、ブレーキペダルやレバーの位置などもそうです。
しかし今回はミッションに不具合が分り、再度分解していました。
幸い原因は直ぐに見つかり、4時間ほどでミッションは復活しました。
「部品は有ったのか?」って?
前回組み立て時にミッションのオーバーホールをして、中の消耗部品は
可能な限り交換していたので、部品に不良は無くちょっとした調整で
よかったのが早期に復活した原因です。


車両入庫後、オーバーホールする直前のパリダカのミッションです。
最近のバイクには殆どお目にかかれなくなった、キックペダルが
付いています。
しかも通常のキックが後方に蹴るのと違いと、車両に対して左側で
直角方向に横に蹴ります。

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左が車両前方、右側はリアホイール側です。
キックは手前方向に蹴ります。


「いってきまーす」 もちろん車検もあります。

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前回の試運転でミッションのタッチに不具合が見つかりましたが、
今回の試運転ではいかがでしょう?

「ミッションはグッド そんでもなー・・・」



『どないしたん?』

「スピードメータのケーブルが切れやがった!」


走行中にスピードメータが上がらなくなったそうです。

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この写真は部品を組みつけている最中に撮影しました。
スピードメータのケーブルですが、新品ですね。
新品ケーブルが切れたのでしょうか?

BMWの部品の名誉のために書いておきますが、切れたのは
車両に以前から付いていた古いケーブルです。
新品のケーブルを組み付けたのですが、メーター類を組み付け
ケーブルをスピードメータに接続しようとしたところ、少し
短くて接続できなかったのです。

パーツリストで部品番号を拾い出して注文しますが、その時点で
私たちが間違ったのか、部品をメーカーが出すときに間違えたかは
はっきりしていませんが、違うのは事実です。
早速再度注文しなおししましたが、到着までお客様に待って
もらうのは気の毒なので、今まで使用していたケーブルを応急で
取り付けていました。

そして今回の試運転で早速切れてくれたわけです。
もう少しすれば正しい部品が来るはずです。

少しの時間 お待ちください。
時間といえば時計がパリダカには付いています。

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今回取り付けたグリップヒータのスイッチが付いたメーター周りです。

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午後7時1分22秒をお知らせします。

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午後7時1分42秒をお知らせします。
電話の117番のように話しませんが、しっかりと動いています。

「時計だから動くのは当たり前やろ!」と言われそうですが、
20年近くの期間、雨風にさらされた事もある電気で動く時計が
「ちゃんと」動いています。
これはすごいことだと私は思います。
故障してパリダカの時計を新品で取れば秒針の付いていない
タイプが来るそうです。(聞いた話で、確かめてはいません)

あなたの今お持ちの時計は、何年間使用していますか?



今回、このパリダカが順調に完成時期に到達したのには、
いくつかのラッキーが有りました。

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何気なく取り付いているエンジンオイルのオイルクーラーですが・・・

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実はこの部品で、作業が止まってしまってもおかしくない
時期がありました。


オイルクーラーからオイルライン(ホース類)を外しました。

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この時にオイルクーラーの口にホースを固定している金具が堅く
締まり過ぎていてゆるみません。


色々努力、工夫したのですが結局・・・・・

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上の写真のように ねじ山が駄目になってしまいました。
この時点で部品調達に掛からねばならず、入荷までこの部分は
完成しないところでした。
いや、もっと言えば入荷までこのパリダカのエンジンが始動できず
当然試運転も出来ないところでした。

今回は幸いなことに、パリダカのオーナー様がR80ST用にと
私たちにお預けになっていたオイルクーラーが役に立ちました。

ほかにも、ナックルガードも、かなりくたびれていたのですが
これもお世話になっているお店に、在庫がありました。

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いつも目に入る部分なので、ナックルガードの新品は年式を
かなり若く見せてくれます。


外装品は後からでも、交換が可能な部分も多いですが、エンジンの
中身はどうでしょうか?

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この写真は、エンジンとミッションをフレームから降ろす準備を
しているところですが、この時点ではエンジン内部の部品の状態が
分らないので、部品の注文はしていません。


エンジンミッションを降ろすのですが、エンジンとミッションを
別々に降ろします。

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まずはミッションを降ろすと、クラッチが見えてきます。


次はエンジンをフレームから降ろしましょう。

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降ろしてしまえば、エンジンも意外と小さな気がします。
この後で発電機やセルモーター、を取り外しますが、
こうすればいよいよエンジンは小さく寂しいものになります。
エンジン真ん中についている丸い部品が発電機です。


エンジン左横から。

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上側に付いている黒い筒二つがセルモーターです。
このモーターがバッテリーの電気でエンジン始動時にエンジンを
まわします。

同じボクサーツインでも4バルブの1100や1150は
エンジン左後方にセルモーモーターが付いていますが、
2バルブのR100などのセルは写真のようにエンジンの
上側に付いています。



まずはサンドブラストでエンジンやホイールのリム、
その他の細かな部品をアルミの粉やガラスビーズを使って
エンジン外装を仕上げます。

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まとめて、3台分のエンジンを綺麗にしました。


さて、これからが本番です。

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ボクサーの片側を外します。
こんな時は、以前ブログで紹介した4輪のエンジン整備台が
役に立ちます。

そして外したシリンダーと他の部品。

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ピストンリングの交換です。
今回は走行距離が区切りの良いところだったので、ピストンリングを
交換しましたが、今まで長年使用されていたリングは、今回交換した
新品部品に比べても特に磨耗も無くまだまだ使用できそうでした。

もちろんシリンダーもゲージで測定しても許容限度内で、正直なところ
安心しました。

普段私たちは、BMWのエンジンの耐久性は
「バイクのレベルを超えている」と、言っていますが、
それはあくまでも適切の点検整備の元での話であり
使いっぱなしでは、金属の磨耗もあるでしょうし、
異音も出るはずです。

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さかさまから見ています。


シリンダーを抜いた部分に手を入れて何かしています。

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何かを取り出そうとしていますが、上手くいきません。
本来はスムーズに抜けなければいけないのですが、動きが渋いみたいで
抜き取るのに、かなりの力が必要でした。

これが抜き取った、私たちがリフター(BMWではピストン)と
呼んでいる部品です。

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横に傷があり光っていますね、この部分が無理していたようです。


こちらが交換した部品です。ここは中古部品を使わずに新品です。

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部品の選択に新品と中古部品で迷うことがよく有ります。
もちろん新品が良いのですが、やはり財布との兼ね合いで中古を
選択するときもありますが、場所を考えて次回この部分を
整備できる時まで働き続けていただかなくてはいけないので、
ここは迷わず新品です。

この部品がプッシュロッドを押して、プッシュロッドが
ロッカーアームを押して、ロッカーアームがバルブを押して、
吸気と排気が行われます。


これはシリンダーを写しました。
走行距離はバイクにしては多いほうですが、シリンダー壁面は綺麗でしょう?
傷や磨耗も少なく、このままで10万キロこれから走れそうです。

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奥に見えるのはピストンの頭ですが、少しカーボンが堆積しています。


こんどはシリンダーヘッド側です。
二つの丸く見えるバルブのうち、少し白い方が排気バルブです。
排気バルブは、新しい空気とガソリンで冷却される吸入バルブに
比べて温度が高くなるので、吸入バルブに比べて
白っぽい場合が多いです。

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こちらも少しカーボンの堆積が見えますが、思ったほどの量では
ありませんでした。

ピストンを一番上に上げてカーボンを除去します。

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あまり出しすぎるとピストンリングが外れます。


これはセルモーターの分解整備です。

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オーバーホール後、エンジンに取り付ける前に、
バッテリーに直接接続してテストしてみます。
今回は一回でパスしました。


これは何をしているのでしょうか?

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実は新品のスポークを購入し組み替えたホイールを確認しています。
今回スポークも新品を用意できたので、リムのみに出来たことが
綺麗なホイールを仕上げることが出来た一番の理由です。

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スポークが組まれたままのホイールはご存知のように、
とても手が入りにくく清掃に手間のかかる部品ですが、
ここが汚れているとなぜか全体が疲れた感じに見えますね


若返らす上で、今回成功したと考えているのは、「色」です。

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サンドブラストで各部の材料の本来の色を取り戻したのと、
写真の赤い色のバーは今回再塗装しました。
取り付けているライトガードの網を今回新品で入手できたので
その色に合わすように、塗装屋さんにお願いしました。

これが以前の状態のバーです。

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ピンク色に見えてますね。

こちらは再塗装後のエンジンガードです。

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これで一気に年式が新しくなりました。

お客様のご要望で注文していたグリップヒーターも入荷し
取り付けました。

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残りのスピードメーターケーブルは明日来るかな?


入庫して、間もない頃のR100GS-PD

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出番が近づき、力を蓄えているように見える、今晩のパリダカ。



今日の夕日です。

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明日も晴れるといいですね。
台風が接近しています。 進路に当たる方はお気をつけ下さい。



ブログに掲載するに当たりオーナー様のご協力をいただきました。
ありがとうございます。





ここまで読んでいただいた あなたはGS適齢期かもしれません。

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