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BMW R1150RS完成試運転とRIDの油温計 

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[詳細な写真も用意しましたので上の写真をクリックして見て下さい]

一週間ほど前に入庫したBMW R1150RSの整備が終わったので
天気の良いうちに試運転をしようと思います。


このRSはスタッフがツーリングなどに使おうと仕入れをしました。
自分のバイクとして、使用するにしても、まずは点検整備から始めます。

と言うより、本来は自分のバイクをどのように整備するかを考えて
入庫した車輌すべてを整備しているので、
「自分のバイクとして、使用するにしても、」と言うのはおかしいですね。
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整備途中の写真は[ここ」をクリックしてください。

スタッフのマイマシンとして使用し、管理していきますが、
数少ない在庫車輌のうちの一台なのでご希望の方がいらっしゃれば
もちろん、販売もいたします。


試運転に出る前に少し準備をしましょう。
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2本のホースが見えます。
これはエンジンオイルのオイルクーラーのホースですが
向かって右側はオイルクーラーを通過して冷却されたオイルが
エンジンに帰っていくリターンのホースです。

ここに配線を結束バンドで固定します。


次にその部分をテープで覆い隠しましょう。
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直接配線に走行したときの風が当たらないようにしたいのです。
何をするつもりなんでしょう?


これを見ればお分かりですね?
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温度も測れるテスターを、ガソリンキャップの部分に固定しています。
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テスターの制度の確認のために、もう一つオイルクーラーの
コアー部分にも温度計を入れてみました。

走行時のエンジンオイルの油温を計測したいのです。
エンジンオイルには、使用する温度により種類が設けてあり
10W-30 15W-40 20W-50 などの表示で表されています。
最近は0W-30や0W-20 などの省燃費や環境対策を重視したエンジン用
に新開発されたエンジンオイルも出てきています。

先ほどまでRSは建物の中に入れてあったので、外気温と同じ温度を
示しています。

念のためオイルクーラーとはこんな形をしています。
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向かって左からエンジンで熱せられたオイルが入ってきて
右側へ抜けていく間に走行風で冷却される構造です。


「ちょっと走ってきますね」
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ちょうど昼食時になったので、弁当屋さんに出かけるスタッフの
前方を走り背後から排気の色も確認してもらいましょう。

府道に出るまでは、急な下り坂です。
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コスモスの咲き出した下り坂。
当然、まだ油温は上がりません。


来客時に目印にしていただきやすい、重機屋さんです。
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建設機械のユンボや仮設の事務所などが沢山おいてあるので
ご来店時には目印にして下さい。
まだ油温計には変化は出ていません。


ぼちぼち、各部分が温もってくる頃です。
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RSのフルカウルは長時間暖機運転を行なうと
サイドカウルのエキゾーストマニホールドの部分の接続ピース
と言う部品が熱で焼けることがあります。
取扱説明書にも記載されているように、走りながら各部分を
暖めましょう。
暖気が必要なのはエンジンだけではありません。

しかし暖気が完了したからと、ここでのアクセルのワイドオープンは
いけません。

写真を良く見てください。
前から白い自動車が来ていますが、この先のカーブは角度が悪く
しかも電柱もあり、前方から来る4輪の運転席側の
Aピラー(フロントガラスの付く右前の斜めの柱)に隠れて
私は見えていないかもしれません。

ここで何度か正面衝突が起きていますが、いつも右カーブ側の
センターラインのはみ出しが、原因です。
今回は私は左カーブです。



この直前に4輪はセンターラインを守って走っていきました。
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実は私も以前にここで、危うく正面衝突を起しそうに
なったことがあるので、以後、通過時は特に気になります。


5分ほどで初めての信号ですが、
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まだ油温は上がってきません。
正確には油温が上がってこないのではなく、オイルクーラーに
回ってこないだけで、エンジン内部での油温は、そこそこ
上がってきているはずです。

このコントロールを行なっているのがサーモスタットです。
水冷エンジンでは冷却水の回路の中にサーモスタットが
組み込まれていて、水をラジエターに回すか、エンジン内部で
循環さすかをコントロールしています。

この交差点の信号待ちで私が撮影したのが
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この写真ですがRIDの油温計は5個目盛が上がっているのに
油温(この場合はオイルクーラーのホースの温度)は走り出したときと
ほぼ同じでしょう?
サーモスタットがエンジンオイルをエンジン内部だけで
循環させているからです。

この後コンビニと弁当屋さんで停車後、5分で再スタートして
来た道を戻ります。
行きは軽い下りで、余計に油温も上がりにくいのでしょう。
逆のコースの帰りは、上りなのでエンジン負荷も掛り
油温も上がるはずです。


サーモが開いたようです。
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弁当屋さんから2分ほど走った時点でサーモスタットが開いたようで
テスターの数値が急激に上がり始めました。

この時点でのRID内の油温計は相変わらず5目盛です。
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このまま走行して帰りましたが、油温は80度前後で安定していました。
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そしてスタートして約15分で元の場所まで戻りましたが、エンジンを
停止せずにヘルメットを外していると、油温は90度を越えました。

この時点でもリッド内の油温計は5目盛のままです。
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本当はこのままもう少し走りたかったのですが
弁当を買ってきたので、先に食事にすることにして、
食事後に違う条件で、再度走ってみます。



お客様との食事で30分ほど経過して今度は、オイルクーラーに
流入する側(高温のオイルが入る)の温度を測定してみましょう。
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先ほどと同じようにホースを変えてセンサーを固定します。


この時点でオイルクーラーホースの温度はご覧のように
47度まで下がっていました。
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しかしエンジン内部のオイルの温度はそこまで下がっているわけではなく
エンジン始動でオイルが流れ出すと直ぐに、85度を越えました。


エンジンをかけたまま、走る準備をしていると温度計は
92度まで上がっています。
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この後走り出しましたが、今度は冷却される前のオイルの温度に
近いので90度になったり、110度に上がったりでした。
低いギアーで4000rpmから5000rpmで気持ちよく走ると
115度を一時的に越えたときがありました。
このときのリッド内の油温計は目盛5個です。
110度を越えた状態でもエンジンお調子は全く変化無く
すこぶる快調です。

油温に関しては、使用条件や、使用オイルの違いでかなりの
差が出るのも事実で、現に同じコースを前日に走ってきた
友人のアドベンチャーのオイルクーラーの温度を測ったところ
驚くべき数字でした。
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目盛6個で127度です。
これは到着後いったんエンジンを止めて、測定の準備をして
エンジンを再始動したのでエンジン内で熱せられたオイルが
回ってきた影響かも知れません。



この時はここで測りました。
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オイルクーラーのフィンに差し込んでの測定です。



およそ30分後、渋滞をシュミレーションしてみました。
始動直後100度
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目盛5本


3分後117度
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目盛6本


6分後131度
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目盛6本


8分後141度
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目盛6本


11分後150度
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ここで目盛は7本になりました。


そしてその時のシリンダー上部の温度はと言うと
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173度です。
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空冷や空油冷のエンジンで、排気量の大きなエンジンは発熱量も
多く、オイルの品質も大切なのが確認できました。

今回はアイドリングでエンジンをかけておいて、大きな
扇風機の首を振らせて、渋滞に近い条件で行ないましたが
アクセル操作は行なっていません。
実際の渋滞はアクセルの開いている時間もあるので
これよりも更に苦しいことでしょう。

油温が上がりすぎるとエンジンに負担がかかると言いますが
同じ油温でもオイルの品質によって、油膜が切れるか切れないかの
違いが出るので、苦しい条件化では差が出るでしょうね。

品質以外にも、始めに書いた番手(10W-40など)を間違えても
やはり油膜切れは起こるはずです。

ツーリングの際に仲間のバイクが走れても、自分のバイクは
走れないこともあるのです。
エンジンと相談しながら走ってくださいね。

もうひとつ参考に書くと、油温計の組み込まれた通称「リッド」と
呼ばれる、「ライダーインフォメーションディスプレー」には
かなりの表示誤差があります。

今回も同じR1150での比較でしたが、5目盛りの守備範囲は
大きく異なり8度ずれていました。
ツーリングなどの際に同じ車種の同じオイルを使用する
BMW同士のリッドの表示が違ったりするのは、個体差の
範囲かも知れません。

もちろんオイルラインのオイルクーラーやオイルポンプ不良による
冷却不良もまれには発生しますので、最終的にはエンジンと
相談しながら走行してください。


R1150RSの試乗は、以前にマフラーの比較で乗って以来でしたが、
今回もRSの軽快なフットワークが心地よく、快適な試運転でした

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こんな田舎道ばかりだと、オイルの寿命も長いのにね。





追伸です。

エンジンの油温は、エンジンに供給する時点での温度が大切です。
オイルクーラーを通過してきたオイルの温度は低くて当然で、
オイルクーラーに入っていくオイルは高温です。
何故ならエンジンの熱を取り込んでエンジンを冷やしてきたからです。

これからエンジンに回るオイルの温度はオイルクーラーのリターン側の
ホースで測定した温度に近いですが、オイルパンの中の温度は、
エンジンの発熱の影響でオイルクーラー出口の温度よりも高くなりがちですが、それ自体がエンジンを冷却していることにつながるので、
オイルクーラーの出口と入り口での温度差が大きいほどエンジンからの
発熱を車外に放出していることになります。

高価な良いオイルでも、出来るだけ油温は低いに越したことは
ありませんが、オーバークールという言葉もあるので、
オーバークール防止のためサーモスタットが存在します。