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役に立たなかった試運転。  だけど役に立ちました。 

少し前の話ですが、BMW R1150RTのツインスパークエンジンの
チタンシルバーを納車しました。

納車前には試運転を、何度かこなして準備万端納車しましたが、
間も無くオーナー様から別件で電話がありその際
「たまにエンストするのですが?」
と言われました。

今までにも大きなバイクにお乗りだったので、
クラッチミスも考えにくく、
「????」 
だったのですが、
少し様子を見ていただくことにしました。

しかし時間がたてば、症状が悪化し頻繁にエンジンが止まるようになり
こちらから引き取りに出かけました。

01-080707.jpg
早速分解して、心当たりを確かめます。
納車前には試運転をしていますが、
その時には症状が出ていないことは確認していますので、
それ以後に急速に症状が進む可能性のある部品が
疑わしいです。

エンジンはツインスパークエンジンです。
02-080707.jpg
エンジンの黒いキャップの内側には?
03-080707.jpg
普通はプラグコードとプラグキャップが付いて
その内側にプラグが入っています。
しかしBMWのツインスパークエンジンはプラグコードではなく
信号の入る配線が来ていて、プラグの頭に取り付くキャップの
中にイグニッションコイルが直に取り付けられています。

この形式を一般的にダイレクトイグニッションと言っています。
黒い二つの部品のうち上がダイレクトイグニッションコイルです。
04-080707.jpg
下の部品は外側に付くカバーです。

4輪のBMWは早くからこのシステムを採用していたのですが
結構頻繁に壊れました。
いろいろな症状の出方がありましたが、今回のRTの症状にも
似たものがあったので、この部品を疑ってみたのです。


このRTは同じチタンシルバーですが、エンジンが
シングルスパークエンジンです。
05-080707.jpg
このエンジンには、ツインスパークシステムはなくフレームに固定された
イグニッションコイルからプラグコードが2本出てプラグキャップを
通してプラグに高電圧を供給しています。
コイルは一個。
プラグコードは二本。
プラグは二個。

ちょっと話は外れますが、
これはスタッフのレーサーですが
R1100RSシングルスパークエンジンを
ツインスパーク化しています。
06-080707.jpg
これはツインスパークですが、
フレームにコイルが二個。
プラグコードは四本。
プラグも四個。
ツインスパークでもシステムは違っています。

BMW純正のツインスパークはどうでしょう?
07-080707.jpg
下から見ています。

下側のプラグがここについていますが、通常のプラグコードです。
08-080707.jpg
そうです。
下側のプラグはダイレクトイグニッションではないのです。
普通にフレームに固定されたイグニッションコイルから
2本プラグコードが出て、プラグに高電圧を供給している
R1100やR1150のシングルスパークの点火システムと
同じです。

ダイレクトイグニッションの配線です。
エンジンを始動させたまま、プラグコードを触ると
電気が体に流れることがありますが、このコードでは
そんなことは起こりません。
09-080707.jpg
でもしないでくださいね。

こちらは下側のプラグコードです。
万が一プラグコードが弱っていたりすると、エンジンを始動したまま
こんなことすると、高電圧が手に流れます。
10-080707.jpg
雨の日は特に危険ですよ。

今回のトラブルは、試運転では発生していなかったので
オーナー様が症状を発見してくださいました。
そういう意味では、試運転は役に立ちませんでした。
しかし、その後の症状の進行は急速だと確信できました。
試運転時には発生していなかったわけですから。
そんな意味では試運転は役に立ったのかもしれません。
11-080707.jpg

「4本プラグがあって、一個のプラグに火が飛ばないだけで
    エンジンが止まるのか?」

素朴な疑問ですが、
『止まります。』
12-080707.jpg

13-080707.jpg


BMW 4輪の5シリーズのダイレクトイグニッションコイル2種類。
14-080707.jpg
どちらも互換性があります。

でも信頼性がぜんぜん違うのです。
中古部品を取り扱う業者に注文する際に
私もメーカーを指定していました。
当然左側です。
15-080707.jpg

BMWの4輪でセダンの525などもこのシステムの
ダイレクトイグニッションを採用した直列6気筒エンジンですが
1個のコイルが壊れてエンジンが始動できないことも
実際に有りました。

今回のRTはエンジンが止まらないまでもアイドリングが
下がったりの症状も出ました。

原因が分かれば対処は簡単ですね。

これからも試運転は、よりいっそうしますよ。
乗るのは楽しいですから。


こちらもダイレクトイグニッションシステムを採用している
ツインスパークエンジン。
16-080707.jpg
F650GSダカール 平成16年


今回のRTのオーナー様にはご迷惑をおかけしましたが
ちょっと違うパターンですが、聞いてください。
17-080707.jpg
本日、仲間入りしたR100GSパリダカールです。
業者オークションで購入しました。
出品リストに「クラッチ不良」「キック不良」と書いてありました。

すでに行き先は決まっています。
ごめんなさい、


クラッチレバーはひもでくくって有ります。
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入庫後、直ぐに各部を点検しますが
今回はリストに書かれていた不良箇所を確認です。
クラッチやキックは修理可能なので購入しました。
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各部分解してみましょう。
20-080707.jpg
「あれ? エアクリーナー新品?」
「ウインカーレンズも新品ちゃうか?」
「エンジン下の赤く塗った部品も?」

分解していくと、いろいろ見えてきます。
21-080707.jpg
まあ、先ずはミッションを取り外します。

気になる箇所はその日に確認したいフクちゃんです。
22-080707.jpg


結局、ミッションのシフトドラムを動かす小さなスプリングが
悪いようです。 折れたのかな?

小さなスプリングが3本付いていますが、原因はそこでしょう。
これを書いている時間帯にはすでに走行可能になっています。

消耗部品の状態から、どこかのお店で納車点検を
したように思えます。
しかし、時間を置かずしてミッションが・・・・

オーナーが買い取り業者に出したのか、
販売したお店が買い戻したのか?
詳しくは分かりませんが、いずれにせよこのままで
オークションに出てきたことは事実です。

修理が高額になるから修理しない。
修理できないからこのまま売る。
定かではありません。
23-080707.jpg

しかし古いバイクはこの手のトラブルは出ることも多く
ミッションを分解したときには
3本ともスプリングは交換するようにしています。
部品代は安いです。

このパリダカなら、このまま乗りますか?
外観まで仕上げてピカピカにしますか?



このパリダカはダイレクトイグニッションではありません。
でも、イグニッションコイルはよく壊れます。



ダイレクトイグニッションには今回書いたトラブルが
出ることもありますが、良い部分がたくさんあります。
とても良いシステムなので、安心してください。
最近の4輪、2輪の新型車の多くが採用していることでも
分かると思います。

最後まで読んでいただいたあなたは、パリダカ適齢期?
でも、このパリダカは行き先が決まっています。
悪しからず。









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